ロッキングテクニックの基本3

ロッキングテクニック
目次

ロッキングテクニックは
働きかけと解放

以前のブログ記事(801書庫)「ロッキングテクニックの基本1基本2」では、ロッキングテクニックの概要をご紹介しました。今後はより具体的なテクニックに焦点を当てていきます。今回はロッキングテクニックの基本的な技術の「脚転がし(レッグロール)」について説明します。

解放のときに体は変わる

心地よく体を揺らす

ロッキングテクニックは、心地よく揺らして体を整えるボディワークです。その揺らす動きは《働きかけ》と《解放》の二つのパートで構成されています。《働きかけ》は揺れを生み出す動きであり、《解放》は揺れが戻る動きです。

たとえばブランコ

公園のブランコを想像してください。ひとりの子どもが友だちの背中を押してブランコを揺らそうとしています。背中を押す動き、これが《働きかけ》です。ある程度押したところで力をゆるめます。そうするとブランコは戻ってきます。これが《解放》です。ロッキングテクニックはこの《働きかけ》と《解放》の繰り返しです。

そして《解放》の瞬間、体は変化します。それは制限から解き放たれた自由な感覚です。この自由な感覚を体は受け入れます。この時、大切なことは限りなく100%に近い解放を行うことです。解放の動きを途中で止めません。完全に解放が行われるまで待ちます。

「待つ」と言っても実際にはごくわずかな時間です。この短い瞬間を感覚的に引き伸ばすことが大切です。時間を体験としてとらえるならば、その体験の瞬間を長く、感覚的にその瞬間を長く引き伸ばすことができます。

ポーズをとる

そして解放の後、ポーズをとります。ポーズとは、《小休止》、間(ま)をあけることです。ロッキングテクニックでは、ひとつの動きを数回繰り返したのち、ポーズを取ります。ポーズは受け手にとって感じる時間です。ロッキングテクニックでは、このポーズをとても大切にしています。

脚転がし
足のロッキングテクニック

ロッキングテクニック

「脚転がし(レッグロール)」はロッキングテクニックの代表的な技術です。このテクニックは仰向けになった受け手の脚に対して行います。この画像のように、与え手は受け手の脚の横に位置します。

はんぺんのような柔らかな手

与え手はロッキングテクニックを行う部位の正面に立ちます。手の平を柔らかく使います。この柔らかな手の使い方をクラスでは「はんぺんの手(またはかしわもちのお餅の手)」と表現しています。はんぺんの手を受け手の脚の正面に置き、受け手の脚を内側に転がします《働きかけ》。そして、力を抜くと受け手の脚は元の位置に戻ります《解放》。これらの動作の繰り返しを「脚転がし」と呼びます。

100%に近い解放

大切なのは、受け手の脚が完全に元の位置に戻るまで待つことです。これは前述した時間の感覚的な引き伸ばしです。脚が完全に戻るまで、次の働きかけは行いません。体はコントロールから解放される瞬間が大事です。その時、体は変化します。そのためには、ほぼ100%の解放が必要です。さきほどのブランコの例で説明するなら、ブランコが完全に戻ってくるまで、次の押す動作は行わないということです。

その他のロッキングテクニックのコツ

「100%の解放」以外にもロッキングテクニックのちょっとしたコツはいろいろあります。ここに項目だけをあげておきます。

  • 与え手は施術部位の正面に立つ。
  • 与え手の腕は常に自由な状態に保つ。
  • 波(揺れ)を起こす部位と波を送る先の身体的なつながりを保つ。
  • 揺らすときには重さを揺らすという感覚を持つ。
  • 施術部位から手を離さず、手をおいたまま解放の動きに従う。
  • 常に動きの質を探索する。
  • 脚転がしでは受け手の脚の回転軸と股関節の動きを意識する。波が全身へ広がることに意識を向ける。

あの感じでやってみよう

コツ、いろいろありますね。ただあまり細かなことを意識しすぎると、動きが損なわれてしまいます。そこでひとつ提案です。上手くいったときの感じやクラスのデモなどを思い出しながら「あの感じでやってみよう」とつぶやきながら行ってみましょう。上手くいくときはいつも簡単でシンプルです。

参考:ブログ記事 あの感じでやってみよう

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