ロッキングテクニックの基本1

ロッキングテクニック

 

波を送るロッキングテクニック

 

ロッキングテクニックは心地良い揺れで、全身にリラクセーションと調和をもたらすボディワークです。このテクニックはとても便利で、受け手の方が着衣のままでも施術できますし、いろいろなスタイルのオイルマッサージにも組み入れることができます。もちろん、ロッキングテクニックだけで全身のセッションを行うことができます。

 

力を使わなくても良いのですね。」これはロッキングテクニッククラスを受講された方の感想です。そうです。ロッキングテクニックでは、与え手が強い力を使うことはほとんどありません。なぜならロッキングテクニックでは、体の固さと戦うことがないからです。

 

体に触れてそこから全身を揺らします。「揺らす」と表現しましたが、技術的な視点で表現をするならば「波を送る」です。ロッキングテクニックは「揺らす」というよりも「体に波を送るボディワーク」と表現した方が、より的確に技術の質を表しています。

 

ロッキングテクニックでリラックスする理由は?

 

それではなぜ波を送ると体はリラックスするのでしょうか?そこにはさまざまな理由があります。そのうちのひとつは、私たちの体のおよそ60%は液体=水であるということです。水は流動的で、つながりを持ち、柔らかく形を変えます。人体ではリンパ液や血液だけでなく筋肉や内臓などの軟部組織、そして骨にも水分が必要です。つまり水は全身に行き渡っています。柔らかさ、滑らかさ、つながり、弾力はすべて水がもたらします。

この水にはさまざまな外界からの「影響(刺激、体験)」を受け入れるという性質があります。さまざまな影響を受け入れた水は影響に応じて、その質を変えます。サラサラとした柔らかな水もあれば、粘土のような固さをもった水にもなります。水の質の変化が、状況に応じた一時的なものであればよいのですが、体は一時の変化をそのまま記憶し、体の質として定着させる特徴があります。体は「影響(刺激、体験)」を記憶してしまうのです。

その体に波を送ります。波が広がるように体に働きかけます。実は波が伝わるということ自体が、すでに水の質をあらわしています。小さく、大きく、そして楽に、さまざまな方向から波を送ります。波が自在に広がるほど体は水の質を取り戻します。これは体のおもしろい性質です。体は体験したことを記憶して、それを体の機能として取り入れようとする性質があります。しかも、それが心地よいものであるほど、体は水の感覚をどんどん取り戻していきます。

 

体に波を送る方法

 

体に波を送るためにはいくつかの工夫が必要です。代表的な3つをご紹介します。

その1 重さを感じる
波を送るために揺らします。何を揺らすのかというと「体の重さ」です。そのため波を送るときには、最初に体の重さを感じることが必要です。

その2 つながりをつくる
波を送るためにはその導線をつくる必要があります。この導線をつくることをロッキングテクニックでは「つながりをつくる」を言います。与え手が手を置いたところから波を送る先までを一つの線としてまとめます。まとめる方法はいくつかありますが、ひとつは軽く引いてひとつの導線としてまとめる方法です。これはストレッチほど強くなく、伸ばすというよりも1本の線としてまとめて、つながりをつくるという感覚です。

その3 重さを揺らす
ロッキングテクニックでは体を揺らして、全身に波を送ります。この時に大切なことは、その1の体の「重さを感じる」ことです。そして実際に揺らすのは、体の重さです。重さは波(動き)をつくり、波は導線であるつながりから広がります。

 

弾力に従う

 

波には大きさがあります。受け手の体の弾力によって、その波の大きさは変わります。結論から言えば、弾力のある体ほど大きな波、弾力のない体、つまり固い体ほど小さな波になります。

 

体を構成する水には、流れる性質、容器の形の応じる性質、水滴のようにひとつにまとまる性質があります。そして、水はあらゆるものを溶かしこみ、受け入れて(受容性)、その質感すらも変化させる性質があります。粘度が増した水は、固い土のような固さを感じます。そこに波を送るためには、固さに応じて波の大きさを調整する必要があります。

 

ロッキングテクニックでは弾力のない固い体ほど小さな波になります。小さい波だからこそ、固い体に入り込むことができます。小さな波から始めて、体が水の質を思い出すにしたがって、波をゆったりと大きなものにしていきます。このようにロッキングテクニックでは、体を揺らして、波を送り、全身を整え、調和して、深いリラクセーションをもたらします。 

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