エルム 責任感 弱気

バッチフラワーレメディ エルム

画像はcommons.wikimedia elmより
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エルム
責任感 責任の重圧
弱気 自己不信

  • 7つのカテゴリー:失望と絶望:責任の重圧に苦しむ
  • 英名:Elm
  • 学名:Ulmus procera
  • 和名:オウシュウニレ セイヨウニレ
  • 分類:ニレ科
  • キーワード:責任感 自己不信 疑い 弱気 不安 戸惑い 憂鬱 消耗 衰弱 疲労 動揺 繊細さ 落胆 無力感 集中力の欠如

エルムとは
バッチ博士の言葉

バッチ博士はバッチフラワーレメディのエルムについて次のように述べました。

「良い仕事を行い、自分の人生でなすべきことを追求し、何か重要なことをしたいと願っていますが、それはしばしば人類のためになることです。しかし、自分がやろうとする仕事が余りにも難しく、ひとりの人間の能力を超えていると感じる時には、気落ちしてしまいます。」

『バッチ博士の遺産』(トゥエルブ・ヒーラーズとその他のレメディ)1936年より

人類のために働く無私の人

バッチ博士が記したエルムの説明で注目すべき点は「人類のためになること」という記述です。38種のレメディの解説を見渡してもエルム以外に「人類」というワードが出てくるレメディはありません。

他のレメディを見渡すとオークには「人を助けること」という記述があります。ワイルドオートの「人生への野心」、セントーリーの「他の人に尽くす気持ち」などです。

しかし、エルムのようにストレートに「人類のために働く」という大きな視点を示すレメディはほかには見当たりません。そこにはエルムの人が持つ気高さ、崇高さが感じられます。

もちろん「人類」といっても規模の大きさだけを示すのではなく、そのような意識のもとで行う取り組みです。たとえば子どもたちに接する教師、医療に携わる人々、公共のための仕事などです。そこに「人類」という意識を持つことで、その当事者、そしてそれを見守る人々のあり方に変化が生まれます。

調和の乱れたエルム

このようなエルムタイプの人々が何らかの理由で調和が乱れると、「人類」への気高く、崇高な取り組みそのものを負担と感じるようになります。それは課題の大きさ、責任の重圧となり、自己の能力への疑いと不信を生みます。

このような人々は、もともとは有能で献身的に仕事をする人々です。過去において実績を示し、新しい課題を果たす能力がありながら、ある時からその重圧に苦しみ、疲労を感じ、精神的にも危機を迎えるようになります。

レメディの原料植物のニレには「ニレ立ち枯れ病」という病いがあります。

これは病原菌に感染したニレの木(エルム)が、感染の広がりを防ぐために、ニレ自らが樹木内の水や樹液の循環を妨げて、感染部位より上を枯らせてしまうという病気です。

責任感の重圧に苦しみやがて自滅してしまうニレタイプの様子は、このニレ立ち枯れ病に感染したエルムの様子に重なります。

水星の植物 エルム

占星術では、エルムは水星の力を受けた植物と言われています。地球からみた水星の動きは素早く変則的な動きであることから、水星が示す力は自在な動きによる変則性と変化に対する適応力です。その力はエルムの生長のあり方にも見ることができます。

それは多くの植物が葉・花・種子の順番で展開するのに対して、エルムは花・種子・葉という変則的な順番であること、また多くの植物の葉形が対称であるのに対して、エルムの葉は左右非対称でありながら不思議なバランスを保った葉形であることなどです。

そのほかにもエルムには30メートルほどの大木になる可能性を持ちながら地下茎によって繁殖すること、ジグザクに伸びる枝、種子は風にのって広範囲に拡がりながら発芽しにくいなど、水星的な変化、変則性が随所に見られます。

水星はギリシャ神話ではヘルメスの星とされ、ヘルメスは商業と旅の神、医師と学者の神と呼ばれたことは、水星が持つ変則性と適応性のあらわれでしょう。このあたりはエルムの生長の変則性と多くの近縁種があることなどにも繋がって興味深いです。

ルドルフ・シュタイナーの「人類の典型」像

『新しい建築様式の道』ルドルフ・シュタイナーより

昔、読んだ『新しい建築様式の道』という本のなかにルドルフ・シュタイナーが製作した木像「人類の典型」のことが取り上げられていることを思い出しました。

この像はドルナッハの第1ゲーテアヌム時代に製作され、第1ゲーテアヌムの焼失後も残り、現在では第2ゲーテアヌムに置かれているそうです。

この本の中では、この木像について「人間が人生において平衡を保つためにいかに正しくその進むべき方向を定めうるかを彼は示している」と述べられています。

それは対極的なはたらきかけであるルシファーとアーリマンの間で平衡を保つ人間の姿です。

ルシファーは天上的な存在で柔らかく温かく精神的な存在です。その対極にあるアーリマンは地下的な存在で硬く冷たい物質的な存在です。人間はその間で双方の力を得ながら平衡を保って成長します。興味深いことはこの木像が、エルムの原料であるニレ科の木で作られていることです。

エルムのプラス面

責任の重圧に苦しむエルムタイプの人が、エルムを用いることによって、足が地についた生き方になり、全体的な視野が復活して、自分自身の置かれている状況を適確に把握するようになります。

その状況とは仕事の詳細、自分の能力への評価、ペースとエネルギー配分、周囲との協力関係などです。自分に対しても課題な要求を課すことはなくなるでしょう。

そしてもともと備えている全人類的な視点が復活して、全体の平衡を目指し、変化に対しては多様な適応力をもって柔軟に対応することができるでしょう。それは水星の力、ヘルメスの知恵と能力のあらわれです。

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