パチュリの香りから広がるイメージ
精油の香りのイメージワークは、精油の香りのイメージ=印象を膨らませて、イメージの背後にある質に気づこう、という試みです。
リラックス効果といっても、たとえばローズとペパーミントでは、その質はちがうので、そのあたりが明らかになればいいな、と思っています。
もちろん、香りのイメージは人それぞれなので、正しいや誤りはないし、今日と明日では出てくるイメージも変わってくるでしょう。そこにはその瞬間の、その人の心や体の様子が反映されるからです。
実際に行う上で注意することは、香りが濃すぎると印象も変わるので、一瞬、ふわっと香ってきたその印象を大切にするといいと思います。それでは。
直感 パチュリの香りの第一印象
白い磁器のお皿。パチュリは墨のイメージがあるのに、ふと浮かんだのは白い磁器のお皿でした。触れたときに感じる心地よい冷たさと、さらりとした感触がパチュリと重なったのかもしれません。
香りの印象を五感で深める 視覚化、言語化する
次にパチュリの香りにもう少し意識を向けます。五感で表現するとしたら、どんな表現が出てくるのでしょうか。どんなイメージが湧いてくるのでしょうか。
ひとりの男性が、白い磁器の器でお茶を飲んでいます。朝、煎じたポットから注いだので、お茶の温度は常温です。
このお茶は何のお茶だろうか。ほうじ茶よりも、さっぱりとしていて飲みやすい。ごくわずかな苦味があるが、苦味と感じさせないほどで、それを「硬質」と表現すると不思議に思われるかもしれませんが、そのくらいさっぱりとした印象です。
窓からは、厚い雲が流れていく様子が見えます。ときおり雲の隙間から青空も見えます。どこかで激しく雨が降ったのでしょうか。室内は空調が効いているため過ごしやすいです。窓を開けると、暑く湿った空気が入ってくるでしょう。
気になる言葉、表現を見つけます。
先ほどのイメージから気になる言葉、表現をピックアップします。
すると…。
〝白い磁器の器〟〝常温〟〝さっぱり感〟〝どこかで激しく雨が…〟などが気になる言葉として出て来ました。
ここからこの瞬間の香りの方向性、リラクセーションの質、スピリットを導きます
先ほどの気になる言葉、表現を展開させてみます。「展開させる」とは言葉や表現にあるエネルギー、リラクセーションの質、スピリットを探る作業です。
今回の〝白い磁器の器〟〝常温〟〝さっぱり感〟〝どこかで激しく雨が…〟などを展開、その印象を膨らませてみたところ…。
それは〝確かさと客観性〟です。
白い磁器の器からは、磁器という素材の固さ、白色の明白さ、器というフォルムなどから「確かさ」を受け取りました。
〝常温〟〝さっぱり感〟〝どこかで激しく雨が…〟などからは中立性、距離をおいた関係などをまとめて「客観性」としました。
このようなことから、僕が今回、受け取ったパチュリの香りの方向性、リラクゼーションの質は、〝確かさと客観性〟です。
今年も8月に入ってから、一段と気温が上がったので、パチュリにも涼しげな〝確かさと客観性〟を求めたのでしょう。